「ボクのせいかも...」制作で大切にしたこと

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制作で大切にしたこと

「ボクのせいかも...〜お母さんがうつ病になったの〜」

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ゴ:プルスアルハ最初のオリジナル企画.サンプル版が完成しました!

  内容をみなさんにお届けする方法を、今準備中ですがwebsite上での公開も考えています
  今日は、ここまでの制作を振り返って・・・3人で座談会です.
  司会のゴマスキーです.

 <以下 ち:ちあき き:きたの ゴ:ゴマスキー 長いので4回に分けてまとめました>


き:ポスター(うつ病学会発表用)にも書いたんですけど・・・ 制作で大切にしたところを
 お伝えできれば、と.いくつかのキーワードをまずご紹介です.

 ①ボク目線のお話
 ②生活もふくめて現実的に
 ③日本人にあったもの
 ④あとがきつき
 ⑤ご本人・ご家族の罪悪感への配慮
 ⑥フィードバックを大切に
 そして全部あわせてこれまで日本にないこと!

ゴ:①「ボク目線」というとこから始めます.ちあきが、このお話にこめた想いって?

ち:やっぱり・・・
  病気は、ボクやわたしのせいじゃないって.誰のせいでもないよって.
  悪い子やから、とか、もっといい子にしてたら、とかじゃなくって、てことを
  まずは伝えたいと思います.

  でも、そう感じちゃうんよね.そういう気持ちも含めて、頑張ってるよねって.
  病気の症状なんだよ、たとえ怒りっぽくなったりしてても、嫌いになったわけじゃ
  ないんだよって.

き:ちあきの絵本、ボクが一人称で語るお話ってことが、大きな特徴やと思うんです.
  読んでる人もぐっと体感できる.
  時間の流れがあって、その中での子どもの気持ちの変化があって.

ち:ボクに注目というかね・・・「ボクここにいるよ」って.
  子どもって、感じ方はそれぞれやけど、いろんなこと考えてる、よーく見てるよって.
  この絵本を通して、代弁とまで言うとおこがましいかもしらんけど、子どもの感じ方
  を、大人の人に、感じて欲しいというのはあります.

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ゴ:このお話、一見するとハッピーエンドじゃないように感じるというご意見も
  ありますが・・・②「生活をふくめて現実的に」につながる話ですけど.

き:病気っていう面を見ると、こういう症状があって、病院に通って治療をして、
  例えばお薬のんで休息とって、波はあるけど少しずつ回復に向かうんですよ・・・
  ていうような説明になるけど、実際には、生活しながらてとこが大きくて、
  それ抜きには考えられないですよね.

ち:休むということひとつとっても、実際にはスゴク難しい.
  自分のうつ病があっても介護しないといけない家族がいるとか、お仕事そんな簡単に休めない
  診病断書出すのも躊躇する、学校の役員会で病気のことなんて言えない、とかいろいろ.
  病気に伴う生活や社会的なこと、感情面や対人面や、いろいろなことが絡んでいて、
  子どもも、病気そのもので困っているというよりは、
  そういう家の中のごちゃごちゃに巻き込まれていたり・・・

き:ひとりひとりに、ご家族ご家族にいろいろな事情があって.
  それってお話づくりでは難しかったとこでは?

ち:そうなんです.実際には、病状や、お子さんの年齢、きょうだいがいるかとか、
  いろんな状況があって.家族が離れて暮らしたり、パパが登場できないこともあるやろうし.
  それを全部を盛り込むことはできないので.

き:その中で、この設定を選んだというのは?

ゴ:ちなみに.主人公のスカイは小学校2年生.
  ママとパパと、ちょっぴりおばあちゃんがでてきます.

ち:一緒に生活をしながら、お母さん(やお父さん)が療養するって、子どもを外しては
  考えれないと思うんです.
  ゆっくり休むために、家族で協力してとりくもう・・・そのひとつのモデルケースというか.
  「ボクのせいかも...」では、この設定にして、ちょっと上手くいく場合があるかもよ、と.
  ガマンでなくて、なるべく混乱せずに、子ども自身が納得してとりくむ.
  そういう場合を紹介できたら、と.
  子どもの感じ方の中で、代表的なものというか、なんでも自分と結びつけやすいといことを
  盛り込みながら.これまでに出会ったいろいろなご家族の物語をつなぎつなぎして
  作ったお話です.

き:これは次回のテーマだけど、いろいろな状況に応じて、というのは、あとがき作りでも
  意識しました.

ち:どこまで話すかというのは、ご家族によってだけど、秘密にしない選択肢もあるよって.
  隠し事がなくなる安心感というのも大きいと思います.
  いわゆるハッピーエンドではないかもしれないけど
  家族みんなで、ちょっぴり安心できる生活をみつける、その一歩を踏み出す
  という意味では、現実的な、温かいエンディングだと思います.

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ゴ:第3回は、③「日本」てことと④「あとがき」のはなしです.

ち:海外からの翻訳のものって、やっぱり、海外テイストで・・・まんまですけど.
  日本は、そんなに自己表現をする文化ではないのでね.
  精神疾患に対して、どうしても、まだまだオープンではない部分もあるし.
  治療の環境が異なる部分もあるし.
  同じ境遇の子どもたちが集まって、みんなでわいわいゲーム〜という雰囲気ではないし.
  身近な大人の人が、個別に関わって、無理に気持ちを引き出したりせずに・・・
  安全に取り組みやすいようなお話にしました.

ゴ:あとがきは作りはどうでしたか?あとがきというか解説ですね.折り込みスタイルで.

き:絵本の1ページ1ページに、言葉を添えています.
  導入部分では、目的や対象、使い方なんかをまとめて.

ち:絵とリンクするというとこがいいなあと.
  気になるとこだけ読めて、エッセンスを取り入れられるし.
  途中で休憩を入れたり、自分のペースで読めるところ.

き:読みやすいようにってことを意識して作りました.
  専門用語は使わないように、なるべく具体的なたとえや、言葉かけをいれて、
  イメージしやすいように.

ゴ:ちょっと字が多いかなとか、余白が少なくて読みにくいかな、といったご意見もあるので
  構成に関しては再検討ですね.まず解説から手にとっていただく工夫も.

き:盛り込みたい分量が多くなってしまって・・・
  絵本の設定や場面の作り方は、それはひとつの例なので、現実を考えたときに、
  なるべく、いろいろなご家族の状況に合わせて使っていただけるように、
  解説の中で膨らませています.
  お父さんが気づくことが難しければ、別のどなたかに担っていただく.
  スキンシップがあまり馴染まない親子なら、一緒にゲームしたり.とか.
  そのご家族、お子さんに合ったやり方でいいんですよって.

ち:絵本もだけど、解説と合わせて、お子さんやご家族をサポートする立場の方にも
  是非、読んでいただきたいですね.学校の先生とか、保育士さんなんかにも.
  子どもに読み聞かせをしなくても、大人の方に知っていただくだけでも、
  意味のあるような内容になってます.

ゴ:支援者の方へ拡げていくという方向性もありそうですね.

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ゴ:連載も最終回です.
  今日のテーマ「ご本人とご家族の罪悪感に配慮」というのはなかなか難しいです.

き:この絵本が、病気を抱えたご本人・ご家族にとってのご負担やプレッシャーにならないように
  したい・・・ということですよね.

ち:病気は、子どものせいではないだけでなく、ご本人やご家族のせいでもない.
  誰のせいでもない.だけど「申し訳ない」「こんな思いさせてしまって」・・・
  と多くの親御さんが感じてますよね.
  うつ病からも申し訳ないって気持ちを抱きやすくなりますし.

き:ご家族も余裕がないというのがあって.本当にいろんなことが押し寄せて来て、
  それに追われていて・・・
  実際にお子さんにどうやって伝えるかというノウハウが、これまでなかったこともあるし.

ち:ご本人をゆっくり休ませたいって思いから、つい「いい子にしてたらお母さん早く治るよ」とか
  言ってしまうんだと思います.そういうときの「伝え方」.
  子どもに伝えられることを具体的に、盛り込みたいと思いました.

ゴ:子どもにも大人にも、みんなにとって少しでも多くの安心をお届けできたら、と.
  解説にもそんなふうにあります.

ち:(親の精神疾患は)子どもに影響があるの?と聞かれたら
  ・・・そうですね、それはひとつの視点として、知っておいて欲しいです.
  子どもは気をつかう、関連づけやすい、ということ.
  勿論、お子さんのキャラクターによるところも大きいですけど.
  それはご家族の対応いかんに関わらず、そういう特徴はあると思います.

ゴ:お子さんに申し訳ない・・・と感じていらっしゃるご家族には・・・

ち:もしも、これまでの対応で、心にひっかかりがあるとしたら、
  今、あるいは取り組めるタイミングで、お子さんにできることを、ご負担のない範囲で
  やってみてはいかがでしょうか、と・・・
  同時に、矛盾するようだけど、全てを育てと関連づけないことも、大切だと思います.

き:同感です.それはご家族の病気があっても、なくても.
  そのあたりのバランス感覚というのは、難しいけど、スゴク大切なことだと思います.

ゴ:なんか難しい話ですね・・・白か黒かで語れるようなことではなくって.
  個々に、柔軟に対応できるといいってことなんですね.

ち:そうですね.
  なにより、子どもには生き抜いて行く力がある.
  いろんなタイプの子がいるけど、その子なりに・・・
  そのためのひとつの手段?として、大人が誠実な対応をしていく、真剣に向き合って、
  伝えられることは伝えていく・・・
  プルスアルハの絵本が、少しでもそのお手伝いができれば、と思います.

ゴ:家族の罪悪感ってことから、ちょっと離れちゃっいましたけど
  プルスアルハの座談会のしめの言葉としては、やはり、そこなのですね(^_^)

  アンケートの様々なご意見を反映させながら、更によいものを作って行きたいと思います.
  この1、2ヶ月のうちには、今後の見通しをきちんとお伝えできるよう努めてまいります.


  ち、き、ゴ:長文に最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございましたm(_ _)m

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