ゆるゆる子育て〜凸凹母さん父さん子育て応援団/こころの病気・発達凸凹を抱えながら子育てしているみなさんへ/プルスアルハ

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ゆるゆる子育て〜凸凹母さん父さん子育て応援団 by心理士おがてぃ

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こころの病気や発達の凸凹がある人が子育てをする時に気持ちが楽になるような情報をお伝えします。──担当:おがてぃ。とある相談機関で臨床心理士として仕事をしています。読んでみて、少しでもお役に立てば幸いです。

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★ゆるゆる子育てのコツ

1 完璧主義をやめよう!子どもが元気ならOK

 一番大事なことです。子育てに完璧な答えはありません。子どもには個性があるので、絶対にこれが良いという子育ての仕方はないのです。なので、どれだけ完璧にやろうとしても、基本は無理です。よく育児書通りにならないという相談を受けますが、基本的になりません。なぜなら、その子どもごとに個性があって違うからです。成長が遅くても、ミルクの飲みが少なくても、寝るのが少なくても、子どもが元気ならOKなのです!でも、もし心配なら身近な人に相談してみてください。

2 いろんなものに頼ろう!

 育児は基本的に大変です。一人でやろうとするととてもキツい!だから周りの人に頼りながら子育てをしましょう。パートナーや親戚、頼れるなら近所の人でもOK。身近にいなければ、行政の人、保健師さんや病院のスタッフ、相談員さんなどにも相談しましょう。
 頼るのは人だけじゃありません。母乳の出が悪ければミルクでいいし、ご飯作るのが大変ならレトルトでもいいです。掃除や洗濯なども代行業者やヘルパーさんに頼ることがあってもいいのです。一人じゃなくいろいろ工夫して、みんなで子育てをしましょう。

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3 子どもとほどほどに距離を取ろう

 ずっと子どもと向き合っているととても疲れます。そして、しだいにイヤになってきます。そうなる前に、距離を取って自分の時間も確保しましょう。気分転換はとても大切です。子どもが出かけている間、子どもを他の人に預けている間は自分の好きなことをする時間を確保しましょう。気分転換に何をしたら良いかわからない場合は、自分のやりたいことのリストを作ってやってみるのもよいかもしれません。

《自分がHAPPYになれることのリストの例》

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4 自分のことを周囲に伝えられると楽になります

 自分の病気や障害を伝えることは勇気がいりますし、相手によってはなかなか理解してもらえない場合もあります。ですが、周囲の人から手助けをしてもらえると子育てはぐっと楽になります。みんなに伝える必要はありませんが、手助けがお願いできそうな人、お願いしたい人には自分の病気や障害のことを伝えて、手伝ってもらえるか話してみましょう。病名を伝えることに抵抗がある場合は、自分が苦手なことを伝えるだけでもかまいません。全てを伝えなくても大丈夫です。
 事前に信頼できる人に相談して、どのタイミングで、どのように伝えるかを考えましょう。整理して文章にしておけると良いでしょう。



★人間関係編

5 ママ友とのつきあい方

 周囲の人と無理に会わせなくても大丈夫です。自分のペースでゆっくりと仲良くなっていきましょう。たくさん友達を作る必要はありません。数は少なくても、自分が付き合いやすい、いい友達を見つけましょう。ママ友を作らないというのもひとつの方法です。表面上は仲良くして深くはつきあわず、距離を取ってつきあいましょう(例、あいさつだけするなど)。

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6 幼稚園や学校、保育園とのつきあい方

 先生とは良い関係を作りたいですが、相手も人間なのでいつも良い関係を作れるとは限りません。担任の先生と上手くいかないときは養護の先生や学年主任の先生など、相談に乗ってくれる他の先生がいないか探しましょう。

 「宿題をしてこない」「授業に集中していない」などの子どもに気になる様子があると、学校の先生は家庭での様子を気にします。ただ決して「保護者がちゃんとやってないからだ」を責めようとしているのではなく、子どものためにどうしたら良いか一緒に考えたいと思っていることが多いのです。
 なので、そういった時には子どものために何ができるのか、自分の限界なども考慮して一緒に考えてみましょう。

*相談できる先生
 学校なら...保健室の先生、相談員、学年主任、教頭、校長など
 保育園なら...園長や副園長など

*先生への連絡はみなさん緊張しますので、伝えることなどをメモしておけるとよいと思います。

《先生への電話連絡 緊張しても大丈夫》
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7 PTAとのつきあい方

 基本的に、さけられるなら、さけましょう。ですが、学校によっては子どもが在籍する間に一度は役員を引き受けるというルールがあるところもあり、さけられない場合もあります。
 もし、何か引き受けるのであれば、やることが複雑になる高学年より、低学年の方が良いでしょう。知り合いや先輩に相談をして、【①やることが決まっていてシンプル】【②マニュアルがしっかりある】【③出席する回数や時間が少ない】という3点をポイントに引き受ける役員を決めましょう。

 役員を決める会に出席するときには、自分の望まない役員に推せんされた時、どのように断るか、セリフを考えておきましょう。周囲の沈黙やプレッシャーに流されるままに引き受けると後で大変になってしまい、自分も周囲の人も困ることになってしまいます。役員を辞退する理由の説明を求めらる場合は、担任や学年主任、養護教諭など、信頼できる先生に、代わりに伝えてもらえないか事前に相談する方法もあります。

断り方の例)
「私は○○係をやりたいと思っています。推薦された○○係は私には少し難しいと思います。どなたか代わっていただけないでしょうか?」
「身体の調子が悪くて受診しており、主治医からも安静にして負荷のかからないようにと指導されています」

8 子どもとのつきあい方

 子どもはあなたほど理解力がありません。なので、子どもの理解力に会わせて説明をしましょう。どなったり、体罰をしても子どものこころは良い方向には育ちません。なるべくほめながら育てましょう。でもほめるというのはとても難しいものです。なるべく具体的に、子どもの良いと思えるところをほめましょう。わからない時は信頼できる相手に相談したり、他の人にもかかわってもらいましょう。他の人が、子どもとどうかかわっているか観察して勉強するのもひとつの方法です。
 また、子どもの要求にすべて答える必要はありません。それは不可能です。でも全く答えないというのもかわいそうです。10のうちの3つくらいを目標に答えられるようにしていきましょう。

9 パートナーとのつきあい方

 パートナーは一番身近な存在ですが、一番関わりが難しい人でもあります。頼りにしたい反面、頼りすぎてケンカになったり、あるいは向こうの方が頼ってきたりと、一緒に住んでいて距離感が近い分、関係がややこしくなります。
 まずは何をどれくらいお願いしたいのか、自分の中で整理してから伝えられるようにしましょう。一度ではなかなかわかってもらえないかもしれません。でも、何度か繰り返し伝えていけば伝わることもあります。何度伝えても難しい場合は自分の伝え方が良くないか、あるいはパートナー自身にも何か問題があるかもしれません。信頼できる相手に相談してみましょう。

《お願いしたいこと、伝えにくいことを伝える工夫》
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★日常生活編

10 家事など[ガンバりすぎて疲れてしまう/できなくて困っている...]

 がんばり過ぎて疲れてしまうタイプの人は、家事は強迫的になりすぎないように[完ペキにこなすことに、とらわれずぎないように]しましょう

 1人で家事をするのが大変な場合、具合が悪くてできない場合は、他の家族の人に手伝ってもらったり、代わりにやってもらいましょう。家事代行サービスやヘルパーさんにやってももらうのも良いアイデアです。自分一人ではなく、周囲に頼りながら行いましょう。

 ゆるゆる子育ての目安を書きます。

◯そうじと片付け・・・部屋などはある程度片付けて、病気にならない程度に清潔が保たれていれば良いです。畳や床がある程度見えて、その場に座れたり、遊んだりできるくらいのスペースがあると良いでしょう。片付けをしておくと掃除機をかけるのは楽になります。

◯食事・・・毎回自炊しなくても、レトルトやおそうざい、弁当などを活用して良いので、3食用意できると良いです。朝起きるのが辛い人は前日に用意して、朝は温めるだけで食べられるようにしておけると良いでしょう。

◯入浴(シャワーでok)・・・入らないのは問題ですが、必ずしも毎日でなくて大丈夫です。

◯洗濯と衣服・・・毎日する必要はありませんが、衣類は毎日変えられると良いと思います。ある程度服があった方が洗濯サイクルにも余裕が生まれます。季節にあった服装ができると良いと思いますが、発達の凸凹がある人の場合、気温差がわかりにくい人もいます。気象庁が発表している服装指数今日の重ね着(サイト)なども参考にしながら、毎日の服装を決めましょう。

11 子どもと外出する時には

 子どもを連れて外出するのが大変な場合もあります。特に子どもが小さい場合は予想外の行動を子どもがして慌ててしまうこともあります。外出の際は子どもからなるべく目をはなさないようにしましょう。子どもがぐずったり泣いたりした場合は、静かな場所で落ち着くまでしばらく待つのが良いです。そういった時間がとれるよう、外出時のスケジュールは余裕を持って計画が立てられると良いでしょう。万が一子どもが迷子になった場合はお店の人か交番にいって、子どもをさがすのを手伝ってもらいましょう。
 また自分が苦手なことがあれば、あらかじめ自分が苦手なことと手伝ってほしいことを整理して手伝ってもらえるようにしておけるといざというとき安心です。

*さいたま市が作っている'サポートカード'が参考になります。「大切なポイントはメモに書いてください」など記入例が紹介されています。

12 匂いや音が気になる人は…

 感覚過敏などがあって、赤ちゃんの泣き声などが苦手な人がいます。基本的に赤ちゃんの泣き声は人を不快にさせます。これは言葉がしゃべれない赤ちゃんが周りの人に助けを求めるため、気づいてもらうために生物学な意味でそうなっているのです。赤ちゃんのウンチが臭いのも同様の理由です。だから不快に感じても、臭く感じても良いのです。
 人によってはあまりの不快感に自分では対応できないこともあると思います。その時は無理に自分でやらずに他の人にやってもらいましょう。できる工夫として、耳栓や鼻栓をする、ヘッドフォンやアロマなど他の刺激でごまかしつつやるなどがあります。他にもいろんな工夫を試しながら取り組みましょう。

《例)聴覚過敏があると泣き声がとってもしんどい(右)》

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13 自分の病気やこだわりには巻き込まない

 こころの病気を持たれている方の中には自分を傷つけたり、食べ吐きをしたりする方がいらっしゃいます。発達の凸凹がある方の中には自分なりのこだわりなどがある人もいると思います。それらは生きていく上で、精神的なストレスを一時的に和らげるという意味で行わざるをえない時があります。それらをまったくしないということは難しいことだと思います。ただ、子どもにそれを見せたり、その行動に巻き込んでしまうと子どもはそれを自分のせいだと思ったり、子ども自身が辛く感じてしまうことがあります。なので、子どものいない場所や時間に行うという配慮が必要です。保育園や学校に行っている時、あるいは寝ている時など、自分が一人になれる時はいつなのか考えてみましょう。子どもをまきこんでしまうときは、周囲の方に相談してください。


★そのほか Q&A編

子どもの体調が悪いときには?

 子どもが熱を出したり、具合が悪くなったときはとても心配です。こんな時こそ落ち着くことが必要なので、まずは深呼吸をしましょう。その後で子どもの状態を知るためのシートに書き込んで子どもの状態を整理しましょう(別紙シート準備中)
 その後で近所のお医者さんに連れて行き、シートに書き込んだことを伝えましょう。お医者さんに行くべきかどうか悩む時は他の家族や保健センター、医療の電話相談などで、相談してみましょう。

子どもの救急ホームページ
 夜間や休日などに病院を受診した方がよいか、判断の目安がわかります。
 対象:1ヶ月〜6歳 「気になる症状」を選んでクリックします。

子どものためにできることは?

 まずは衣食住が整えられるようにしましょう。
 ご飯は自分が作らなくても良いので3食食べられるように、朝ご飯が食べられるよう、夜は遅くならないように寝かせましょう。自分が眠れなくても、先に寝かせられると良いです。
 洋服は季節に合わせて何着か持ち、同級生がどのような服を着ているのかも参考にしましょう。
 住まいは居心地よくなるように、ある程度は掃除や片付けをして子どもが過ごせるスペースを確保しましょう。片付けは畳や床がある程度見えて、その場に座れたり、遊んだりできるくらいのスペースがあると良いでしょう。

 *[ゆるゆる人づきあいのマナー][家事など]の項目も参考にしてみてください

ゆるゆる人づきあいのマナーは...?

 自分も相手も、お互いに気持ちよく過ごせるよう心がけるのがマナーです。
 体調が悪いときなど、身だしなみを整えるエネルギーもわきませんが、先生や同級生ママなど、人に会う前のゆるゆるマナーの目安を書きます。そして「おはようございます」「こんにちは」と挨拶すればokです。

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*身だしなみ、歯みがきなどの生活習慣は、子どもも少しずつ身につけられるようにサポートします。自分だけで難しいときには、周りの人の力も借りられるとよいと思います。

親の病気のことを子どもはどう思っていますか?子どもにどんな影響がありますか?

 多くの場合、子どもが親の病気についてあまり説明を受けていません。なので、自分なりに理屈を付けて理解していることがあります。中には親が病気になったのは自分のせいではないかと思っている子どももいます。周囲の人に相談しながら、子どもに対して自分の病気を説明し、子どものせいではないとわかってもらえるとよいでしょう。
→詳しくは『子どものケアガイド』のページへ(病気の伝え方や、子どもの気持ちの理解など)

授乳と薬は?

 主治医や周囲の人と相談しながら考えていけると良いと思います。母乳にこだわる必要はありません。ミルクで育てたとしても、子どもはちゃんと育ちますし、愛情を受けられたと感じています。

薬の管理で気をつけることは?

 朝、昼、晩と分けて整理したりすることもあると思いますが、そもそも飲むことを忘れてしまう人も多いです。特に「子どもの手の届かないように…」などと配慮して、普段目にしない場所にしまうと忘れてしまいます。
 子どもが手の届かない場所でよく目にする場所に保管しておき、携帯のアラームなどで飲む時間がきたら教えてもらえるようにできると良いでしょう。場合によっては家族から声かけしてもらうのも大事です。ある程度習慣化していけば、飲み忘れもだんだん減ってくると思います。

主治医に子育てがしんどいことを伝えるには?

 診察の短い時間で子育てのしんどさを伝えることはなかなか難しいことです。主治医はあなた自身の病状を中心に話を聞くので、話すタイミングがつかめないこともあります。前もって何がどのように辛いのかメモで整理をしておき、その場でメモを見せられるようにしておけると良いかもしれません。医師以外に、看護師やケースワーカーなど、他に相談できる病院のスタッフがいる場合もあります。
 自分がしんどいことを伝えることが苦手な人も多くいます。もししんどさが伝えられたら、自分の相談スキルが上がったと思いましょう。



★いかがでしょうか。他にもいろいろとありますので、時々更新をしていきたいと思います。気持ちがちょっとでも楽になって、少しでも子育てがしやすくなったらうれしいです。

『親が精神疾患になったときの子どものケアガイド』子どもの気持ちの理解、病気の伝え方、関わり方のヒントほか

参考図書
・シーン別アスペルガー会話メソッド―日本初! コミュニケーション力がぐんぐん身につく 単行本(ソフトカバー)-2013/10/30,司馬 理英子 (著),主婦の友社
・子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫) 文庫-2007/10,菅原 裕子(著),PHP研究所
・言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本 単行本–2010/11/18,原坂一郎 (著),すばる舎
・発達障害の再考 単行本 – 2014/10/24,田中康雄・井桁容子・尾崎ミオ・山本芳子・阿部利彦・吉本裕子 (著),風鳴舎
・パニックママでもいいじゃない 単行本 – 2008/3,青柳 ちか(著),DHC

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